33エレのループ八木アンテナを製作してみたものの、長すぎてうちのベランダで振り回すのは厳しいので、20エレ程度のアンテナのスタックを試してみたいなと思っていました。
スタックする場合は分配器が必要ですが、市販品はN型端子のみで、ヤフオクでたまに出品される分配器もN型です。 しかし、N型はコネクタも高価だし、うちの環境ではSMAで十分なので、SMA端子の分配器を制作することにしました。
Qマッチ
アンテナを複数本スタックする場合、Qマッチでインピーダンス変換を行う必要があります。 Qマッチでよく使われるのは75Ωの同軸ケーブルを組み合わせる方法と、アルミ角パイプで同軸管を作る方法があるようです。
今回、1200MHzなので同軸ケーブル同士のハンダ付けはちょっと不安なため、正確な寸法が出しやすい同軸管で製作することにしました。
設計
いくつか参考になるサイトを発見しましたので、そちらを参考に寸法などを決めました。
25mm角は大きすぎるので、他に同じインピーダンスになる組み合わせをこちらのサイトから選びました。
材料
今回は、
15mm角パイプ
7mm銅パイプ
を使用しました。
1個分の材料費は300円くらいでしょうか。
切り出し
銅パイプは先ほどのサイトを参考にパイプカッターで切り出し、ヤスリで56.80mmジャストに調整します。
アルミパイプはゼットソーの精密目で切り出し、SMAコネクタに合わせて穴を開けます。
組み立て
SMAコネクタは2x6mmのタッピングネジでアルミパイプに固定しました。(2x4mmでも良かったかも)
銅パイプを中心に置いてハンダ付けする必要があるので、固定用の治具を設計して3Dプリンタで出力しました。PETGで出力しましたが、ハンダ付けで溶けたりはしませんでした。
両端の蓋も、適当に設計して3Dプリンタで出力しました。(3Dプリンタはいいぞ)
測定
NanoVNAのキャリブレーション用のダミーロードが2つあったので、こちらをアンテナ側の端子に接続し、リグ側にNanoVNAを直付けします。
測定した結果、SWR 1.12 でした。
初めてなので、なんともですが問題ないと思います。
次回は、実際にスタックしてみようと思います。