山口1200MHzロールコールに安定して参加できるアンテナを目指して、高利得の1200MHzアンテナを製作していますが、さまざまなアンテナを試作するためのテストベッドが欲しくなったので、アルミフレームをベースに八木アンテナのエレメントをワンタッチで固定できるホルダーを設計・製作しました。
2020アルミフレーム
色々なアンテナを試作するため、エレメントなどを自由に固定したいなーと思い、先入れナットで固定位置を自由に変えられて、四面にレールがあり垂直水平を切り替えやすい、値段も手頃なアルミフレームにしました。
呼び方は2020、SFー20、Tスロットなど色々あるようです。
少し重いところが移動用にはネックですが、寸法が決まったところで軽量なアルミパイプとかに置き換えようかなと思います。
ホルダーの設計
最初はアルミフレームに先入れナットとボルトで固定しようかと思っていましたが、大量のエレメントをボルトで固定するのは大変なのでワンタッチで簡単に脱着できる仕組みを考えました。 また、エレメント自体も差し替えて調整しやすいように、バネ状にして固定するようにしました。
結果的にこんな形になりました。
データはこちらで公開しています。
(エレメント保持部の長さを少し短くしたバージョンです)
3Dプリンターで出力
いよいよ3Dプリンターで出力しますが、屋外に固定することも考えてフィラメントの素材を選定します。
一般的に使用されているPLAは熱に弱いため、真夏の直射日光で軟化する可能性があり、ABSは紫外線で劣化する可能性があります。
紫外線に強く、耐候性が高い素材として、ASA というのがありますが、今回は出力しやすいPETGで出力しました。
24エレ八木アンテナ
多エレ高利得の八木アンテナが作りたくて 1.8m のアルミフレームを手配したので、収まる最大のエレメント数ということで24エレになりました。
第一導波器の位置を調整してSWRを調整していい感じに落ち着きました。
MMANA の定義ファイル
製作に使ったMMANA の定義ファイルをアップしました。
使い方をマスターできておらず、雰囲気で最適化したので最善ではない可能性が高いです。 あくまで参考程度にしてください。
24 element yagi antenna MMANA definition · GitHub
まとめ
エレメントの脱着が簡単にできるホルダーができました。
少し力を加えるとフレームからホルダーが外れてしまいますが、何かにぶつけた時に外れることで破壊を防ぐと考えればむしろメリットではないでしょうか。
数個なら既成部品を加工してホルダーを製作しても良いですが、さすがに20個超を作るのは大変なので、やはりアンテナ製作に3Dプリンターは非常に有用だと感じました。
特に、放射器は絶縁体かつ同軸取り付け部を避けた形状にする必要があるため、既存パーツでうまく作るのはなかなか難しいところがあります。