釣竿アンテナを運用するために、釣りをしないのに釣竿を収集するのは無線家の習性かなと思います。 そんな釣竿を見て、ふと
「テレスコピックで軽量で持ち運びに適している釣竿は移動運用の八木アンテナのブームに最適なのでは?」
と思ったので、さっそく3Dプリンターでパーツを作って430MHz帯用の八木アンテナに仕立ててみました。
エレメントの固定
エレメントの固定は、先日製作した八木アンテナと同様にパーツのテンションでエレメントを保持しつつ、同時に釣竿を締め付けることで固定する方式にしてみました。 こうすることで、固定パーツが弱って固定できなくなる問題が解決できると思います。
給電部の固定
放射器と同軸ケーブルも分離できるようにすることで、より持ち運びしやすくなるので、固定方法について検討した結果、同軸ケーブルに丸型端子を付けて、放射エレメントとネジ止めする方法にしました。
今回は放射エレメントには2mmのアルミ線に丸型端子を圧着したものにしました。
釣竿の固定
釣竿は軽いので手持ちでも運用できますが、エレメントがずれやすいので、三脚に固定できるパーツを設計します。
最初はW1/4のナットを埋め込んで三脚のネジで固定していましたが、バランスが悪いとナットが抜けそうだったのと、うちの三脚はアルカスイスの台をつけているので、アルカスイスの受け型と一体化したものにしました。
組み立て・測定
ネットで適当な430MHz 3エレの設計を探して参考にさせてもらいました。
あまり調整は詰めていませんが、SWR 1.6 程度とまずまずの値です。
まとめ
釣竿を八木アンテナのブームで使用するための固定パーツを設計・出力して、実用性を確かめることができました。
釣竿のブランクをブームに必要な部分のみ残して余りを抜いておけば、1200MHz、430MHzはエレメントを釣竿の中に収めて持ち運べるでしょう。144MHzもエレメントを全て2分割にして丸型端子ネジ止めにすれば、入るでしょう。
3本伸ばすと1.8mくらいになるので、1200MHz だと20エレくらいは設置できるんじゃないでしょうか。ただ、エレメント間の間隔を再現するのがちょっと面倒ですね…